気まぐれ日誌
〜怪しい独り言〜
2009年11月19日(木)
種を蒔かない畑
普段は殆ど政治ネタを扱わないこのサイトですが、この話ばかりはあきれ返って普段温厚な筆者でも、眉間に青筋が立つ思いでしたので、書いておくことに。
この事とは、スプリング8事業と次世代スーパーコンピュータ事業を初めとする科学技術分野の予算のこと。神戸新聞の記事を引用すると
大学の研究にも影響 スパコン開発凍結
政府の行政刷新会議が13日実施した事業仕分けで、神戸・ポートアイランド2期地区で整備中の次世代スーパーコンピューター推進事業に「凍結」という極めて厳しい判定が下された。世界最高性能を目指すスパコン開発の計画が行き詰まりかねない結論に、計画を後押しする神戸市や地元経済界、大学などに衝撃が走った。
以下略
「性能世界1位を目指す理由がない」という、なんとも短慮で浅はかな結論。スーパーコンピュータを利用したシミュレーションは、今や科学・技術の世界では欠かすことが出来ません。しかし、世界1位のスーパーコンピュータを開発する意義は、それだけに限りません。その開発過程で得られる技術が民生品に適応・転用され、それが輸出されることにより国の経済が成り立っているのです。最初から、2位,3位のものを作るならば、その技術は既に他国に有るわけですから、仮に民生品に転用しても輸出は難しくなります。この波及効果を全く無視するとは・・・。それでいて技術立国を目指すんですか、そうですか・・・・。ただただ無知なだけなのか、中共の傀儡なのか。
この話は、農業に例えると分かりやすい。春、種蒔きの頃に「その種を蒔いて、何トンの収穫があるか、今ここで厳密な回答をしろ」と聞かれて、「5.032トンです」と答える農家が有りますか? 気候が安定するか? 台風は? 渇水は? もしかすると裏の浅間山が噴火するかもしれませんね? そもそも、その種のうちどれ位が発芽するか分かりませんね? では、収穫量が厳密に分からないから、種を蒔くのはムダということですか? そう結論付ける人が居るでしょうか?
新しい技術開発というのは、ある面で農業や漁業によく似ています。何が幾ら採れるのかは、種を蒔かないと、網を入れないと、トライしてみないと分からないのです。やってみないと分からないことを、他に先駆けてやって来たからこそ、今の日本の技術と経済地位が有ると思うのです。
今回の決定は、愚作中の愚作で、まさに畑に種を蒔かず、種を喰ってしまう行為に他なりません。
国家プロジェクトとはほど遠い、零細企業の開発担当の私ですら、それくらいの危機感を持っているのに、殆どの人は「はよ小遣いくれ」位のアタマなんですかね?
科学研究費補助金の一部の執行停止に対する反対署名が始まっています。
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まさか、科学技術系の研究者・開発者で、ミンス党を支持した人なんて居ないよな? そんな思慮浅はかな技術屋とは仕事したくないものです。
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きょう:647
Ryo Masuda / myDNS.jp / ryo-kun@fc4.so-net.ne.jp