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風まかせ旅紀行

見沼代用水沿い散歩


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2005年4月29日

連休最初の金曜日。ちょいと連休前に片づけてしまいたい仕事が有ったので会社へ。でも、ただ会社へ行くのじゃ面白くないので、久しぶりに片道37kmを4号車でツーキニストしてみることに。去年の10月は2号車で行ったんだよなー。

行きは、写真なんか撮っている余裕もなく、ひたすら走って会社へ。平均時速21km/hで駆け抜けて1時間45分で会社に到着。途中、ペースメーカーがどこからともなく現れてくれたので、その人の後ろについて走ってました。いやー、やっぱりチームで走るとペース作れるのかなぁ? 一人だと、どーも、こー、ペースを維持できない(^-^; 仕事と一緒で(T_T

ということで、写真を撮ったのは、夕方会社を出ての帰り道です。会社近くの用水路。家はこの下流に行くこと37kmです。


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見沼弁財天 赤いのは鞘堂
会社を出て暫く南下すると、星川と見沼代用水の分岐点に来ます。それぞれに堰が設けられていて、それぞれへの水量を制御するようになっています。そこにあるのが、この見沼弁財天。この水路が掘削されたのは江戸時代中期。ここを含めて水路上の重要な箇所3カ所に弁財天をお祭りしてあります。鞘堂の作りは、もう一カ所、うちの近くの弁財天と同じみたいですね。


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十六間堰
こっちが、星川への水量をコントロールする堰です。用水側の堰の2倍位の大きさかな? 今日はほとんど締め切っていて、用水のほうの水量を増やしています。ちょうど田植えの時期ですからねー。


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八間堰
向かって左が、上の写真の堰、画面奥に延びていくのが見沼代用水です。弁財天は、写真を撮っている私の背中のほうに有ります。


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馬頭観音
ノンビリと、さらに南下していくと、おや?石仏がまとまって建っています。一番左には「馬頭観世音 大正6年」の文字が見えます。一番右は庚申塔かな?台座部分に「見ざる言わざる聞かざる」の三猿が掘ってありますので。

写真をよく見直してみると、後ろに倒れている石にも文字が彫ってあるのが分かります。もうちょっとよく見てくれば良かったなあ。


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明治・大正の記念碑
上尾市瓦葺付近まで、南下してきました。ここは、見沼代用水と川とが立体交差(!)する場所です。現在は伏越という工法で用水の方が川の下をくぐって行きます。その側には、2つの記念碑が並んで立っています。一つは明治時代のもの。もう一つは大正時代に改修工事を行った時のもの、のようです。裏には、工事に関係した代表者達の名前を地域の名前が。


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昭和の祈念碑
これは別の日に撮影した、昭和の改修工事の記念碑。1727年、八代将軍吉宗の時に開削されて以来280年弱も現役で頑張る用水路です。
ところで、なぜ「代」用水なのかというと、元々このあたりから埼玉県南部一帯は、湿地帯でJR武蔵野線あたりに締め切り堤防を築き見沼溜井と呼ばれていました。<=その、もっと昔はちょうど海岸線だったようで。その溜井を干して、代わりに用水を引いた、ということで代用水と呼ばれているそうです。


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1908年の遺構
ここは、用水が川を横切る!のですが、現在、用水が川を潜っている地点のすぐ下流側に煉瓦造りの遺構が残っています。明治時代1908年に建造された物で、鋼鉄製の水路をこの上に掛け渡して、水を通していたんですね。昭和35年までは、現役だったみたいですが。

煉瓦造りの遺構は、川の両岸に残されています。本来は、川の真ん中にも橋脚があったそうですが、それは撤去されています。


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この大量のレンガ
対岸にも遺構が残っています。

余談ですが、埼玉県内にはこのような明治期に作られた煉瓦造りの施設が、数多く残されています。それは、県北部の深谷市に、日本で最初の機械化された煉瓦工場が造られたことと、当時の埼玉県が各地域の農業用地の改良土木に対して、積極的に補助金を出した為だと言われています。(<受け売りです(^-^;;;)ここら辺の話は、フカダソフトさんのwebに詳しい資料があります。


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両岸に遺構が残ってます
2枚上の遺構を反対岸から見たものです。現在の用水は手前に見えている川の下を潜って反対側に出てきます。「伏越」という技法だそうです。


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昔に近い風景
さらに下流に向かうと、途中にこんな風景が待っています。戦後暫く迄は、こんな風景がずっと続いていたんでしょうねー。

ということで、片道37kmの自転車通勤おしまいおしまい。



All Photographs by Ryo Masuda 2005.
Took a photograph with Finecam L4 by Kyocera.
Special Thanks 'ViX Ver.2.11.148.0'.1998-2002.


この記事は[2020.07.23]に加筆修正しました。

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Ryo Masuda / myDNS.jp / ryo-kun@fc4.so-net.ne.jp