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風まかせ旅紀行

新潟県・北国街道・出雲崎町


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2005年6月11日(土)

ボーナス支給日の翌日です。この土日を逃すと、今月は遠出出来そうに無いということで、天気が悪いのは承知で新潟県までポタリングに行ってきました。

地理院地図によるルート表示はこちら(別Windowで表示します)

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薄曇りの関越道
土曜日、朝4時前に起きて、5時頃にBD-1 Capreo(赤)ユーザーのS氏と合流。5時半に関越道所沢ICから、一路新潟県の小千谷ICを目指します。新潟県を訪れるのは昨年7月以来。

小千谷ICから、国道116号沿いにある道の駅「西山ふるさと公苑」に向かいます。今回はここを拠点に、日本海側を北上して出雲崎の宿場風景を眺め、くるっと右回りに戻ってくるコースです。ただ、天気予報によると、午前中の降水確率は20%、午後は50%とのこと・・・。うー、降られるかなー? でも、降られてもいいや!


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出発準備完了
午前9時半に、道の駅「西山ふるさと公苑」に到着。パパッとBD-1を展開して、準備している間にもパラパラと雨が(^-^; ま、この程度なら、涼しくて良かろうということで10時前に出発しました。


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椎谷
県道279号線を日本海目指して走ります。ちょっとしたピークを越えると、目の前に日本海が広がります。ちょっと感動。海沿いの国道352号との合流地点まで下れば、そこが江戸時代の地図にも地名が見える椎谷の集落です。でも、なんだか気にかかる看板が。「この先全面通行止め」。え?


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明治天皇行在所
西山町石地の北国街道に有る明治天皇行在所の石碑。ここは明治19年の明治天皇北陸巡幸の際に、昼食場所として供されたんだそうです。ちなみに、日本石油株式会社初代社長の内藤久寛の生家だそうですよ。

明治天皇行在所・明治天皇駐蹕碑・長屋門・・・柏崎市資料
新日本石油初代社長・内藤久寛


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バリケード
国道352号を北上し椎谷の集落を抜けて、観音岬に登りかかると、おや?バリケード? 事前の情報収集不足でしたが、道が崩落してしまって復旧工事中。どうやら今年いっぱいは自動車はおろか自転車も無理な状態でした。そっかー、中越地震で崩れたんだなぁ。

この区間は結局トンネル化されることになり、工事進行中です(既に開通しています)


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海を眺めながらの道
来た道を引き返し、途中北に分岐する県道373号線でトンネルを抜けて、再び日本海側に出ます。大崎の集落から先は、快適に国道352号を出雲崎目指して北上。車も少なく車道を走っていても身の危険を感じることはありません。もっとも歩道も無いんですが。左側は直ぐ海! こんな風景を眺めながら快適に走れるなんて、新潟っていいなー。

クルクルとペダルを回すうちに、道の駅「越後出雲崎天領の里」が見えてきました。しまった、旧道との分岐点を行き過ぎてしまったか。まあ、道の駅で休憩してから、宿場の方を回ってみることに。


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北国街道の案内板
出雲崎宿西端の獄門跡にある出雲崎宿の案内板。出雲崎宿は「妻入りの町並み」、つまり切妻造りの建物の妻入り側(短い方)が路地に面して建っています。平入り(長い方)が路地に面して建っている宿場の方が一般的と思いますが、なぜか出雲崎宿はこうなっています。これは、当時の税金が間口によって決められていた名残だそうです。

妻入りの町並み・・・出雲崎町ホームページ


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出雲崎宿に入る
ここ出雲崎町は江戸幕府直轄の宿場町として栄えたところ。そのおかげか、町並みが延々と約4kmに渡って続きます。


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石油井戸の跡
町の片隅に突如現れたのは石油の掘削塔。ここ出雲崎は、日本初の機械による石油掘削が始まった場所でもあります。現在の新日本石油の前身の日本石油は、ここ出雲崎の油田を元に設立されたのです。
隣の西山町には、日本書紀の頃から「燃える水」を採取し京都へ献上したという、「草生水献上所」も残されており(現在も石油が湧いています)、中越地方一帯が大きな油田であったことが分かります。

草生水献上場・・・長岡の迷所


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暫く続く町並み
まだまだ続く出雲崎の宿。右側に赤い郵便ポストが見えますね。円筒形した懐かしい格好のです。旧道沿いに3カ所くらい有ったような記憶がありますが、みんな円筒形でした。狭い路地では角形より邪魔にならないのかも。


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小さな芭蕉の像
松尾芭蕉の像とBD-1。松尾芭蕉は有名な「奥の細道」で秋田県象潟から大垣までの途中に、この北陸道で日本海側を南下し、ここ出雲崎にも泊まっています。それを記念して芭蕉園という小さな公園があります。投句出来る投稿箱も有ります。


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松尾芭蕉が泊まった大崎屋跡
芭蕉が泊まったといわれている大崎屋跡に建つ民家。右隅に案内板が建っているので、見落とすこともないと思います。


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大崎屋跡を示す案内板
その案内板。もう300年以上前の話なのに、この辺りの北国街道の佇まいはあまり変わってないのかもしれません。


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国道402号を北上
出雲崎を後にして、また日本海を眺めながら暫く北上。県道192号線を右折して国道116号方面に向かおうとしたら、あらら、こちらにもバリケード。仕方がないような、また暫く日本海側を走れて嬉しいような、そんな気分でさらに北上して県道277号線へ右折、今度は東に向かいます。


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道の駅「良寛の里わしま
目指すは道の駅「良寛の里わしま」です。数年前に来たことがあるのですが、どうも道の様子が思い出せない? と考えたら、その時は現・国道116号が開通する前だったんですね。なんだか妙に立派な道なのにトンネルの先で行き止まりだったのを思い出しました。

お腹も空いたし、時間も午後1時前ということで、お昼ご飯にします。停まっている車もまばらだったのでガラガラかな?と思いきや結構お客さんが居ました。おすすめのハマチ丼セットを注文。ついでにアイス1本も補給して、今度は一路南下するするコースを辿ります。


道の駅「良寛の里わしま」を出発し、ちょっと現&旧の国道116号を走った後、県道69号線に入ります。快適な道をクルクル行くと、なにやら白壁の建物が目に入ります。和島村(現・長岡市)と言えば、「夏子の酒」のモデルになった酒造メーカーが有ったような記憶が。先を急ぐ理由も無いので、道を逸れて酒造メーカーの入り口へ。久須美酒造、ずばり「夏子の酒」のロケ地でした。それを聞きつけて訪れる人が居るのか、入り口には「見学・販売してません」の案内板が。


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県道からでもそれと分かる
県道から見るとこんな建物群が目に飛び込んできます。緑の田圃の中と対比させるような白い壁が、とても鮮やか。


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県道69号線を与板方面へ
久須美酒造を後にして、再び県道69号線を走っていくと、阿弥陀瀬トンネルにさしかかります。その脇の斜面が崩落していて入り口近くは片側交互通行中でした。本当はトンネルを避けて旧道で越そうと思っていたのですが、そちらはやはり地震の影響か通行止め。


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割と新しい阿弥陀瀬トンネル
阿弥陀瀬トンネルに差し掛かります。比較的新しく、思ったよりも長いトンネルですが、歩道と呼べるような歩道はありません、残念。幸いなことに交通量が少ないので、車道を走っても怖い思いをすることはありませんでしたが。


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茶色い道が雪国を象徴している
阿弥陀瀬トンネルを抜けて、暫く行ったところで今度は県道169号線に向かって右折。道なりに行くと県道170号線となり、直ぐに長岡市内になります。家が点々と続く田圃風景の中を行きます。こんな風景の中を自転車で走るのは、長岡市に住んでいたとき以来です。


しばらく進み、国道352号とぶつかって、また離れたあたり、三島町(現・長岡市)の町役場近くのローソンで休憩。ふと地図を見ると、住乃井酒造と書いてあります。さすが新潟。広い敷地はなんだか寂れていてました。でも、傍らに立っている一つの建物に「商い中」と書いてあったのを見て、なんだかホッとしました。


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薬師トンネルへの登り(長岡市側)
快適にクルクルとペダルを回して、三島町の鳥越で県道444号線へ分岐。続いて薬師トンネルへ続く県道44号線に。雪国植物園を過ぎて少し行くと、道は登りになります。おお、結構急坂かも!? BD-1で本格的な坂道を登るのは2004年に神奈川県内の久里峠を登って以来です。でも、登りながらデジカメで写真撮っている余裕が出たのは日頃のトレーニングの成果??


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薬師トンネル
2,3速目のギアを使って、クルクル回すのを心がけて登っていきます。通行量が少なく静かな峠道です(道の先はトンネルですが)。薬師トンネルの入り口は標高約200m。久しぶりに歩くことなく、おまけに1速を使うことなく登り切りました。


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晴れていれば海が見えるはず
暗い薬師トンネルを抜けると、眼下に日本海が広がる!はずなのですが、生憎の曇天ではっきり見えず。でも、あれが海かなー? ここから高低差200mのちょっとしたダウンヒルです。時速40km近くで、まさに転げ落ちていく感じです。


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石仏群
坂を下り終わると、荒谷集落センターの道を挟んで反対側に、石仏が佇んでいました。昔からの街道であることが分かります。


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パンクはトラブルのうちに入りません
で、ここでトラブル発生。同行していたS氏のBD-1 Capreoのリアタイヤがパンク。なにか刺さったという訳ではなく、どうやらバルブ金具とタイヤとの接着部分が剥がれてきているようでした。うーん。どーしたもんかなー。


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直っちゃった
結局、パッチの中央にドライバで穴を開けて、バルブの根元を覆う形で補修。見事復活しました。これでまた一つ応急処置方法を身につけたぞ。BD-1購入時に付いてくるこのチューブ、どうもイマイチで、この現象に遭遇したのも2回目です。パンクしなくてもIRCやPanaeacerなどの国産品に取り替えておいた方が良いかもしれません。


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越後線を横断する
応急処理のチューブということで、出発地点の道の駅「西山ふるさと公苑」まで、スピードをやや抑え気味に進みます。石地駅の近くで越後線の踏切を渡り、県道574号線へ。


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誰も居ない旧国道116号
ほとんど車の来ない旧国道を、出発地点目指して進みます。礼拝駅付近の陸橋で再び越後線を横断し、国道116号側に。程なく道の駅「西山ふるさと公苑」に到着。車まで、あと50m!って所で雨粒が大きくなって来ました。まさにタッチの差で、、、間に合ったなら良かったんだけど、間に合いませんでした(^_^;。


今回の走行経路です。走行距離は75.6km、累積標高は1,100mでした。

GPSログはこちら「log20050611_0.gpx」です。カシミール3DGoogleEarthでご覧下さい。

地理院地図によるルート表示はこちら(別Windowで表示します)


ルートプロファイルです。最後のピークが東頸城丘陵を越える薬師トンネルです。結局、今回はトンネルを3カ所も通りました。平均時速は10.8km。やはり休憩時間や見学時間を考えると、ツーリングは時速10kmというのが計画の基本というのがよく分かります。


BD-1で、50km超の距離を走ったのは、久しぶりだった(3年ぶり?)のですが、想像以上、記憶以上に良く走ってくれる自転車です。道の駅に戻ってきたときは、まだまだ走り足りない感じで40kmくらいしか走ってないのかな?と考えた位です。新潟県内の道が非常に走りやすいというのも大きく影響しているんでしょうね。

なんだか、今年は新潟県内を走るのにハマりそうな予感(*^-^*) BD-1にも手を掛けてあげようっと。

関連URL


All Photographs by Ryo Masuda 2005.
Took a photograph with IXY DIGITAL 500 by Canon.
Special Thanks 'ViX Ver.2.11.148.0'.1998-2002.


この記事は[2022.08.14]に加筆修正しました。

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Ryo Masuda / myDNS.jp / ryo-kun@fc4.so-net.ne.jp