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風まかせ旅紀行

新潟県・堀之内〜三坂峠〜十日町


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2006年9月16日

9月16,17,18日は夏休み以来の連休。どこか行きたいなぁと色々考えつつ、毎日天気予報を見ていると、どうにも晴れそうにはない様子。おまけに台風が接近していて、屋外で行動できそうなのは16日の土曜日だけか・・・。行くか行くまいか金曜日の夜まで迷っていたんですが、まあ、雨に煙る風景も趣があって良いかな? 自転車が無理だったらドライブに切り替えればいいし、という事で、5月末以来となる新潟県入りすることに。

いつもより少し遅い出発時間なので、予め考えていたコースの出発地点まで行こうとすると、自転車で走ることが出来る時間が短くなります。そこで、関越自動車道の小出ICから近い道の駅「ゆのたに」を拠点にして、国道252号で魚沼丘陵を越えて、十日町に出て、そこから信濃川沿いに北上。信濃川と魚野川が合流する越後川口を経由して、出発地点の道の駅「ゆのたに」に戻るコースを走ってみることに。カシミール3Dでルートデータを作成して距離を測ってみると85km。え?85km? そんなにあるのかな? ともかく時間が無かったので、ルートデータをeTrexに転送して、寝たのが金曜日に深夜1時近くでした。

翌朝6時に起きて、パタパタと出発準備。今回は3号車ことBD-1を連れ出しました。午後6時半、時間ピッタリに同行する友人Sと合流。関越自動車道を埼玉県の東松山ICから新潟県の小出ICまで走り、小出ICを出てすぐにある道の駅「ゆのたに」に到着したのは午前9時半前。

地理院地図によるルート表示はこちら(別Windowで表示します)


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奥只見郷イラストマップ
午前9時50分、道の駅「ゆのたに」を出発します。奥只見郷イラストマップの前で記念撮影。この道の駅には、数回立ち寄ったことがあるんですが、ツーリングの拠点にするのは初めてです。


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魚野川を渡る
まずは、JR上越線の小出駅方向へ向かって魚野川を渡ります。橋の上から見た魚野川。ドンヨリとした雲で、今にも雨がポツリポツリと落ちてきそうです。


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収穫の終わった田圃
小出駅から越後堀之内駅まで上越線に沿って走り、国道252号へ入ります。道沿いの田圃は既に刈り取りを終わっている場所も。


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登り始めた国道252号
上越新幹線の高架をくぐり、3km程南下した明神辺りから、少し上り勾配がキツクなり三坂峠へ向かって登り始めます。


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綺麗に露出した地層
登る途中で見かけた地層の露頭。地震からの復旧作業中でしょうか?


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三坂トンネル(魚沼市側)
ヘロヘロと180mほど標高を稼ぐと三坂トンネルの入り口が見えてきます。最初の計画では峠越えの旧道を走ろうと考えていたんですが、旧道に入ってすぐに藪に埋もれた廃道に・・・。ということで、そそくさと撤退してトンネルを抜けることにしました。

実はこの写真の右側斜面の中腹に旧道が有るんですが・・・。


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十日町へ向かってダウンヒル
トンネルを抜けると十日町市です。ご覧の通り、時折震災復興のダンプが通るんですが、道幅が広いのでそれほど恐怖感無く走ることが出来ます。


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北原の八幡宮
あとちょっとで国道117号の交差点という地点で左折。交通量の多い国道117号を避けて県道461号線を十日町中心部に向かって南下します。その国道252号と県道461号線の交差点脇にあった八幡宮。由来は1574年迄遡るそうです。


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八幡宮にある二十三夜塔
境内に有った二十三夜塔。月の出を祀る行事で、二十三夜の他にも十三夜、十五夜、十六夜、十七夜、十九夜などが有るそうです。


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塔の基礎部には道標が
その二十三夜塔の基礎部に注目。道標を兼ねています。「右小千谷道」は読めるのですが、「左」が分かりません。いずれにせよ、国道252号の前身が如何に古くからある街道かが良く分かる史跡です。


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県道461号線を南へ
八幡宮を後にして県道461号線を南へと進みます。現在の国道117号よりも魚沼丘陵側をクネクネと進みます。現在の国道が整備されるまでは、こちらがメインストリートだったんでしょうね。少なくとも上の二十三夜塔が建てられた頃は。


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謎の交通公園
途中にあった案内板に吸い寄せられるようにして立ち寄った謎の交通公園。競輪補助事業らしいです。右に写っているゴーカード。足漕ぎのでは無くてエンジン搭載!? 乗ってみたい!


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大慶院入り口のお地蔵様
さらに十日町方向に進むと、大慶院の入り口に立つお地蔵様が見えてきます。敷地内には、出羽三山(湯殿山、羽黒山、月山)信仰の石碑も有り、なかなか古い由来のようです。しかし、ここの杉も立派なのが多いなぁ。


12時ちょうどに道の駅「クロス10十日町」に到着。道の駅「ゆのたに」を出発してから約2時間で32km程走ったことに。ちょうどお昼時なので、ここで昼食を取ることに。ま、元々そのつもりだったんですが(^-^; 十日町ということで、食すのはもちろん小嶋屋の「へぎ蕎麦」です。つなぎに布海苔を使ったお蕎麦なんですよー。とってもツルツルしていて、一度食べると病みつきになること請け合いです。


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妻有大橋で信濃川を渡る
道の駅「クロス10十日町」で一時間あまり休憩して、再びペダルを漕ぎ出します。信濃川を跨ぐ有妻大橋を渡り、旧川西町へ。


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雨の影響か濁った信濃川
有妻大橋の上から見た信濃川。上流で雨が降っているのか、茶色く濁った水が流れています。水量もちょっと多いのかな?


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県道49号線を北上
県道49号線に入って、鄙びた田舎道を進みます。消雪パイプと、錆で茶色くなった路面、うーん、新潟の鄙びた道の風景だなぁ。


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国指定重要文化財「星名家住宅」
県道をスイスイと進んでいくと、国道252号との交差点に差し掛かります。国道252号を進むと仙田、高柳と通って柏崎へ行くことが出来ます。そちらも魅力的な道なんですけどね〜。車では何回も通ったことがあるんですが。さて、この交差点に有るのが国指定の重要文化財「星名家住宅」です。元々は酒造業だったようですが、明治32年に酒造業を廃業したそうです。


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なんと間口32メートル
現存する建物は天保13年(1842年)に建てられたものだそうで。残念ながら非公開ですが、現在清水建設の手によって修復作業中なので、もしかしたら将来公開されるのかもしれません。


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田圃を眺めながら県道を北上
刈り取り直前の田圃風景を眺めながら、北上します。今日は、なかなか降りそうで降らない絶妙な曇天具合です。時折ポツポツと来るんですが。ピーカンだと暑くて参っちゃうし、土砂降りの雨では身動きできないし、実はこんな天気がツーリング向きだったりします。


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美味そうなバス停
なんだか美味しそうな名前のバス停を見つけてしまいました。「塩辛」・・・あまり食べたことないんですけどねー。しかし、なんでこんな集落の名前が付いたのか? 由来を聞いてみたいところです。


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蕎麦の花が満開
この辺りは、稲に混じって、時折蕎麦畑が有ります。ちょうど花が満開の時期でした。


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寶慶山圓蔵寺
県道49号線は真人町に入ります。高い木に囲まれた建物が有るなぁと立ち寄ってみます。圓蔵寺というお寺でした。


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ススキ
さらに進んで、県道49号線と国道117号のと分岐点まで来ました。ススキの穂を通して、信濃川の対岸に見えているのは、飯山線越後岩沢駅周辺の集落。ここで県道49号線を離れ、国道117号に出て、その越後岩沢駅に寄ってみることにします。


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岩沢不動尊の巨大杉
岩沢の集落をブラブラと走っていると、杉の巨木が目に入ってきました。スゲェ!? 良く雪に耐えて、ここまで大きくなったものです。


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茅葺きの岩沢不動尊
一説には行基の時代(ということは奈良時代)に建立されたという古刹だそうで、越後四国札所の第五十七番札所になっているんだそうです。


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越後岩沢駅の古い駅名板
越後岩沢駅に来ました。今ではJR東日本の飯山線と呼ばれていますが、元は国鉄十日町線と、私鉄の飯山鉄道とに分かれていたそうです。1944年に飯山鉄道が戦時買収により国有化されて現在に至っています。この越後岩沢駅は十日町線として開業した当時から有る駅で、なんと1927年(昭和2年)から有るんです。
さすがにその当時の駅名板ではないでしょうが(開業時は岩沢止まりだった為)、いつ頃の物なんでしょうね?


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駅のお花畑
プラットホームと駐車場との間には、ちょっとしたお花畑が。


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越後岩沢駅構内
岩沢駅構内です。元々はホームが2面で列車交換できる設備があったそうですが、既に切り替えポイントは撤去されて、向こう側のホームは遺棄されています。線路も残されていますが、どこにも繋がってません。何となく物寂しい・・・・。


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通行止めの県道196号線
越後岩沢駅を後にして、飯山線に沿う形で県道196号線走る予定でしたが、ご覧の通りの通行止め。完全な崖崩れで道のあった形跡すら分からなくなってました。そこでもう一度信濃川を渡り、国道117号に戻り、少し越後川口方面に走った後、一つ下流の川井大橋で再び信濃川を渡り、目標の県道196号線に戻る事にしました。いやー、GPSに予定ルートを転送しておくと、リカバリーの目標が明確に分かって楽です。


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川口橋を渡る
車の殆どこない県道196号線から県道71号線に入り、川口橋で魚野川の渡ります。川口橋の上流側には飯山線の鉄橋が並走しています。


川口橋を渡って、ちょっと南に走ると、すぐに道の駅「越後川口」です。三連休だからなのか、国道17号線沿いだからなのか分かりませんが、結構混雑してました。ちなみにこの時点で、午後4時直前。うわ、ソロソロ日没を考えて走らないといけない時間だなぁ。でも、この先は、もうすぐの距離だし〜。とノンビリ休憩。


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秋祭りの堀之内町
道の駅「越後川口」を後にして、国号17号を小出方向に走ります。途中、県道333号線へ入り、国道17号を離れようとしたんですが、残念ながら通行止め。帰ってきて調べたら、土砂崩れ等の危険が有るため当分の間通行止め。ということは、予定に掲載している越後湯沢-小千谷のコースも再考しないとだなぁ。

途中、堀之内の町内に入って旧国道へ入ります。すると秋祭りの真っ最中。今日は秋祭りの日らしく、走っている途中も紅白の幕を見かけることがありました。


今回の走行経路です。GPSログはこちら「log20060916_0.gpx」です。カシミール3DGoogleEarthでご覧下さい。

地理院地図によるルート表示はこちら(別Windowで表示します)

2カ所の通行止めを迂回した結果、プランよりも短い78kmとなりました。今回は、出発直前に大急ぎで考えたルートなので国道を走る距離が長かったのですが、それ程交通量が無かったのが救いでした。あと、雨に降られずに済んだのは幸いでした。


ルートプロファイルです。所要時間は7時間11分、累積標高は1000mちょっとでした。標高の最高地点は、やはり三坂トンネルの入り口で、278mでした。魚沼丘陵というと、山深いイメージがあるのですが、それ程標高は高くないんですよね。


この記事は[2019.05.06]に加筆修正しました。

All Photographs by Ryo Masuda 2006.
Took a photograph with IXY DIGITAL 500 by Canon.
Special Thanks 'ViX Ver.2.11.148.0'.1998-2002.


この記事は[2020.06.06]に加筆修正しました。

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Ryo Masuda / myDNS.jp / ryo-kun@fc4.so-net.ne.jp