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ポタリング倶楽部
〜TNi 7005mkII インプレッション〜
はじめに
ロードでジテツウしよう!と思い立って組み立てたTNi7005mkIIフレームの1代目8号車。累積走行距離が2000kmを超えたので、自分なりの感想を整理し、インプレッション記事を書いてみることにしました。
TNi7005mkIIのインプレッション記事といえば、次のお二方が高名だと思います。私もフレーム購入前に、記事を諳んじるほど何度も読み返しました。まるでストーカー(^^;)。
- I's Studio(いけぴー氏)・・・TNI 7005 MK?(2012年の仕様)
- 続・国道な日々(tak氏)・・・TNI 7005 MKIIインプレ
お一方は競技機材として、もうお一方は私と同じように旅の機材としての立場で書かれていて、自転車の使い方としては対極なのですが、共通して書かれているのは”使い倒して惜しくない価格と、質実剛健な作り”でしょうか。実際に乗ってみて受けた印象も、まさにそれ。
インプレッション
作り
- 単純な丸いアルミパイプの集合体に見えて、各所扁平にしてあったり潰しが入れてあったり、凝ってはいませんが的確な作り。
- 溶接のビート痕がそのまま。ですが、これを後から削ったところで強度低下の懸念は有っても、見てくれを飾る以外の意味は無いので、此れで良し。余談ですが、米国本国で生産していた頃のTREKのアルミフレームは、同じ理由でビート痕を残しています。これぞ手仕事の証ってね。
- 特に斑も見当たらない塗装。ただフレーム表面をナデナデしてみると塗装のツブツブが多少有る事が分かる。ロゴもステッカー添付という割り切った仕様だが、落ち着いた色調に組みたい向きには好都合。
- 交換可能なディレイラハンガー。リアエンド幅も狂いなくOK。
組んでみて
- 主要コンポーネンツはシマノ105、1700g後半のホイール、300gのペダルで9kgほど。
- どこの寸法も異常無く、すんなりと組める。
- ブレーキ・シフトワイヤも妥当な位置で組める。
- リアエンドの塗装が厚過ぎて(塗料が滴状に溜まっているようだ)、ホイールによっては嵌りにくいものがある。
- シートチューブ側のボトルケージ用タップが、フロントディレイラのバンドを跨ぐという、ちょっと変わった仕様。ボトルケージ取り付け時にスペーサを入れて必要がある(ボトルケージに依るかも)。
- リア―センター長を短く詰めているのか、タイヤ外周とシートチューブの隙間が狭い。が、25cタイヤはOKでした。
乗ってみて
- 質量的には決して軽くないが、走らせるとその重さを感じさせず快走感抜群で楽しい。
(ただし平地に限る) - 胴長短足な私にも調整が合わせやすいフレームジオメトリなのか、非常に操作し易く自分が上手くなったんじゃないか?と勘違いしそう。
- Cannondaleのアルミフレームのような凝った屈曲加工など一切無いが、覚悟したほどのガチガチというわけでもなさそう。付属のカーボンフォークが柔らかめなのかも?
- ステアリング特性は穏やか(これは付属フォークの特性の依るところ大だろうけど)。急に切れ込むような事がないので、カーブで安心して倒せる。
似ているフレーム
同じアルミフレームで、同じような造作の2号車-TREK1400と比較しても、酷く固いという印象はありません。むしろTREKのほうがガチガチのビシビシに感じるのですが、タイヤとホイールの違いが出やすい(分かりやすい)のかもしれませんね。折角なので、そのTREK 1400Dとの比較写真。どっちも手作業による溶接でしょうから、何処で作られたかというよりも誰が作ったか、なのでしょうね。
改めて見比べてみると、ビート痕の間隔が不揃いであったり多少雑にも見えますが、機能的には問題なさそうです。シートステー上部は、TREKと比べても溶接面積が広く採られていて、集合モノステーのようになっています。
このフレームを選んだ理由
- とにかく安い
- フレーム・フォーク・ヘッドパーツのセットで約3万円。無為に乱暴に扱う必要は有りませんが、使っているうちに傷が付くのは当たり前。それを恐れて本来の楽しさが削がれてしまっては本末転倒。そう意味で使い倒して惜しくない、正に道具として使える値段です。
- 購入し易い
- 国内で一般的に流通していて購入し易く、補修部品(リアエンド)も容易に購入出来る事。フレームのみで2万円台であれば、海外通販サイトで購入出来るものも有りますが、輸送中の破損等のトラブルを考えるとちょっと・・・・。このフレームなら購入も国内最大手(サイクルベースあさひ)の通販で買えますし、他にも取り扱っている自転車屋さんがあります。
- 部品仕様が一般的
- 68mm幅のBBハンガー、ケーンクリークタイプのヘッドセット、Φ27.2mmのシートポストと、どこのパーツもごく一般的で、安価な部品や余剰になっている少し古めの部品を使うことができます。
どんな人にお勧めできるか
- 消耗品と割り切って、気兼ねなく使える道具としての自転車を探している人。例えば通勤・ポタリング・ツーリングなど。
- 他人からの値踏みの目を気にしない人。こんな安っぽい自転車に乗っている自分は他人からどう思われるか?などと、微塵でも思う人や、「○Xのフルカーボン車走らせている俺カッコェー」と思う面には不向き。
- 激安フレームで、並みいる高級車をぶち抜いてやるぜ!というアマノジャクなレーサー。実際、レースに使っている人も居るようです。レースこそフレームなんて消耗品でしょうし。
ところで
安い物に向かって、したり顔(かどうかは見えないが)で「安っぽい」という評価をする人が居ますが、そりゃ安いんだから。着目すべきは価格に見合った性能を得られるかどうかです。その面でこのフレームは素晴らしい。あまりに気に入ったので各色買っちゃいそうです。で、実際に青色を追加で買ったのでありました。
この記事は[2023.02.19]に加筆修正しました。
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Ryo Masuda / myDNS.jp / ryo-kun@fc4.so-net.ne.jp