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風まかせ旅紀行

宮城県・岩手県 奥州街道 仙台-一ノ関 Vol.1



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2014年9月21日(日)

何時もは地理院地図を見ながら自分でルートを作るのですが、何かしら目標が無いとルートが思い浮かばない難しさが有ります。そこで目標としての新しさは無いけど旧街道を辿ってみることにしました。徒歩でも自転車でも辿る人は多いけど、何事も自分で体験してこそだ! ということで、その第一弾として奥州街道の仙台から一ノ関までを走ってみます。全て自転車で走破する事は無理なので、適時近い道を迂回して走ります。

地理院地図によるルート表示はこちら(別Windowで表示します)

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大宮駅に進入中のこれに乗ります

最寄り駅から大宮駅に出て、東北新幹線「やまびこ」に乗り込んで仙台へ向かいます。東北新幹線に乗るのは2009年の「一関−北上−花巻界隈」以来。[左]

8時前に仙台駅に到着。大きい駅構内をウロウロしてやっとこさ表に出て、午前8時16分に走り出します。仙台は、何度か通過したことはあるけど、こうやって走るのは初めてです。やっぱり大都市だなぁ。まず今回最初のチェックポイントである「芭蕉の辻」を目指します。[下]


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大都市仙台を走り始める

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芭蕉の辻

途中セブンイレブンで補給して「芭蕉の辻」に来ました。奥州街道と大町通りの交差点で、右へ行くと青葉城の大手門へ続いています。今の青葉通はそのバイパスなのかな?


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仙台らしい

「芭蕉の辻」から、道なりに北上して、何だか夜の酒の匂いが残る国分町、二日町と進みます。名物笹かまぼこの店が有りました。奥州街道そのものの正しい解説は、他に幾らでも詳しいwebサイトがあるので、当ページでは自転車で割と快適に進める、街道に準じたコースという事でご勘弁を。


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突き当りが青葉神社

道は青葉神社に突き当たって左右に分かれます。青葉神社の先は幾つか道筋が有るそうなのですが、今回は右へ行き、北仙台駅近くを通る道筋を辿ります。[左]

北仙台駅の先で県道22号線、旧国道4号に合流。地下鉄南北線八乙女駅の手前、杉の田交差点で右へ。ユアテックスタジアム仙台を左手に見ながら七北田川を渡ります。渡った先は七北田宿、奥州街道69番目の宿だそうです。[下]


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左側はユアテックスタジアム仙台

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県道56号線で国道4号を迂回

さて問題はこの先、奥州街道はほぼ国道4号に置き換わっているらしい。ということは、自転車には甚だ不向き。ということで、次の富谷宿まで別のルートで国道4号を迂回することにします。国道4号の東側に並行するように伸びている県道56号線へ。


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交通量が多いので歩道へ逃げ込む

この迂回路が仲々に厳しい。まずは東北学院大学脇をエッチラオッチラと登ります。そして交通量が多い。2車線+歩道の田舎道なのですが、国道4号の抜け道として使う人が多いのでしょうか。途中から歩道をノロノロと走りました。[左]

お、向こうに収穫した稲を天日干ししている田圃を発見。[下]


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稲の天日干し発見

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あ、こっち側にもあった

と思ったら、こっち側にも有りました。棒一本に振り分けて円柱状に積み上げるのは、東北に多いやり方でそうですね。新潟だと稲架けだよな。


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富谷宿

東側から奥州街道70番目の宿、富谷宿に到着。仙台駅前から大した距離も無いのに、この静けさ。[左]

宿の西端にある神社まで行って戻って来ました。しかし、静かだ。[下]


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宿を往復してみた

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宿の北側を出る

宿の北側は何軒かの商店が営業していました。さて、この先街道は国道4号の旧道を横切って、結局その先で現国道4号に合流します。


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大きな馬頭神の石碑

そこで国道4号の西側の迂回することに。その道沿いにも石仏群が。ここも古い道なんだろうな。


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稲穂の海を行く感じ

田圃の中の迂回ルートを進みます。稲穂の海を行くような景色ですね。[左]

国道4号の西側にある志戸田集落を通り、さらに国道4号を横断して東側へ迂回。舞野上、落合舞野から舞野下を通ります。[下]


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国道4号の東側へ迂回

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県道3号線に合流

東北自動車道、大和ICのある県道3号線に合流。と、向こうから神事の装束に身を包んだ一行が来ました。


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祭事に行き当たった

お馬さんも付き従っています。車道上でお馬さんを見かける機会は中々無いですよねー。[左]

県道3号線を真っ直ぐ西へ行き、国道4号との交差点の先が奥州街道71番目の宿、吉岡宿になります。[下]


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吉岡宿

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県道261号線

さて、吉岡宿から先の奥州街道は、トヨタ自動車東日本の工場敷地内を通っているため、その東西どちらかで迂回しなければなりません。今回は東側の県道261号線を通りました。その県道261号線に出るのを優先して、吉岡宿の西端まで行かなかったんだよな・・・、また宿題が出来てしまった。


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新しい道なのに勾配10%!!

この県道261号線、工場敷地造成に伴って新しく付け替えられた部分があるのですが、なんと10%勾配。どうせ新しく作るんなら、もうちょっと緩やかにして貰いたかった・・・。自転車だけではなく資材積んだトラックとかも厳しいのではなかろうか?


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株の描く模様が綺麗

大衡村大崎市の市境が近くなって来ました。この辺りは収穫が終わっていて、田んぼに残された株が描く模様が妙に綺麗。


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須岐神社

県道261号線から16号線に合流して右折。街道沿いに鎮座する須岐神社。神社自体も長い歴史を持っているようですが、興味を引いたのは、その参道近くの石碑。


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鉱害復旧工事竣工記念碑

それは「鉱害復旧工事竣工記念碑」でした。このあたりに亜炭鉱山が有った事など、今の景色を眺めている分には全く想像が付かないし、車で通り掛かると石碑自体にも気が付かないかも。徒歩や自転車の旅だと、こういう機会があるのが面白いのです。


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明治天皇御休所跡碑

須岐神社の少し先に、これまた古い道筋ならではのものが残されていました。「明治天皇御休所跡碑」です。


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県道56号線

「明治天皇御休所跡碑」から程なく東北自動車道の下を潜ります。そのすぐ先で高速道路の側道のようになった路地に入るのが、本来の街道筋に一番近いそうですが、今回は、もう少し先から県道56号線に入って三本木を目指します。


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緩やかな登り

こんな景色を眺めながら進みます。この先に有る三本木の道の駅でお昼ご飯にしようかな〜、などと思いながらちょっとした坂道を登ります。地理院地図によると白坂という地名が有る辺り。


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何やら修復した石碑発見

その坂道を登った、東北自動車道の三本木スマートIC出入口との交差点の先に、修復された石碑がありました。


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その碑の説明

傍らに立つ案内板。もともとはこの先にある多田川を渡った所に建てられたものなんですね。「航渡」ってことは当時は渡し舟だったんでしょうか。


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昼ごはんは「やまなみ丼」

石碑のある小高い丘を駆け下ると、国道4号との交差点。その交差点にあるのが道の駅「三本木やまなみ」。ここで少し早めのお昼ご飯にします。オススメの「やまなみ丼」をモグモグ。うめー! 野菜もご飯もたっぷりなのでした。


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三本木宿

お昼ご飯休憩の後、再び走り出します。成瀬川沿いに国道4号の三本木大橋の下を通り、奥州街道72番目の宿、三本木宿に入りました。この宿は成瀬川の南北に分かれていたらしい。


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成瀬川を越える

三本木橋で成瀬川を渡ります。


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三本木橋を渡って直進

橋の先も三本木宿の続き。そのまま直進するとYKKAP東北事業所の所で、国道4号に合流します。ここは迂回せずに国道4号の歩道をガタゴトと進みます。


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緒絶川に架かる緒絶橋

多田川を渡り左へ曲がっていく国道4号と別れて、直進する旧道へ進みます。路肩の狭い旧道をこわごわと進んで陸羽東線を横断し、約500m進んだ所にある緒絶橋。


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橋の袂で何かやっていた

橋手前の駐車場を使って、古川商工会議所が何やら開催中。この辺りは既に三日町だろうか、という事は奥州街道73番目の宿、古川宿に入りました。


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なんと大正14年竣成

いや、それよりも橋に注目! 車で通り過ぎる分には、橋の有無がハッキリしない位に小さな緒絶川を渡る橋なのですが、なんと大正14年9月竣成の年代物でした。大正時代にコンクリート製の永久橋を掛ける位に重要な路線だった、という事なのでしょう。[左]

三日町から直角に右折して七日町。更に直角に左折して十日町。県道1号線に入ります。[下]


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古川宿、七日町辺り

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江合川を越える

そのまま道なりに県道1号線を進んで、江合橋で江合川を渡ります。以前は少し上流側に橋があったそうで。[左]

江合橋をわたってすぐ、土手の上で左に分かれていく旧道へ入ります。と、まもなく曲がれ右で県道1号線を横断し、東北新幹線の高架脇へ。[下]


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江合橋を渡ってすぐ左へ

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国道脇に残された石柱

新幹線高架脇の道を1.3kmほど進んで、国道4号に合流。その交差点に何か石柱が立っているのを見掛けて、近づいて見ました。後ろに見えるのが国道4号。「明治廿二年四月 宮城縣」の字。


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仙台までの距離標だろうか?

「距仙臺元標十二里」「陸前國栗原郡長岡村」と読めます。「臺」って何て読むんだ?と、その場ではもちろん、帰宅後もしばらく分からなかったのですが、読みが「うてな、だい」、つまり「台」と同じ!? 仙台までの距離標なのでしょうか? 12里=47kmとすると、大体ここまでの走行距離と合うんだよな。


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荒谷宿

その石柱の有る交差点で、国道4号から西に分かれていく旧道の先が、奥州街道74番目の宿、荒谷宿。


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羽黒から馬篭辺りの旧道

荒谷宿を出ると、またまた国道4号と交差。そして国道4号の東側へ。この道幅からすると、以前は国道だった事が有るんだろうか?

レポートはVol.2に続きます。



All Photographs by Ryo Masuda 2014.
Took a photograph with FINEPIX F1000EXR by FUJIFILM.
Special Thanks 'ViX Ver.2.11.148.0'.1998-2002 K_OKADA


この記事は[2023.10.28]に加筆修正しました。

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Ryo Masuda / myDNS.jp / ryo-kun@fc4.so-net.ne.jp