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風まかせ旅紀行
山口県〜九州3県放浪 3日目 大分県日田市〜熊本県菊池郡大津町
2015年4月30日(木)
新山口駅前を出発して3日目。ここ日田市までは、後になって振り返れば色々見逃した所も有りますが、予定ルートを順調に消化。3日目は、阿蘇外輪山を登って大観峰を通り、カルデラの中に降りて大津町へ向かう、今回の旅の中で最も厳しく、そして楽しみな予定ルートです。
地理院地図によるルート表示はこちら(別Windowで表示します)。
早々に寝て、翌朝は7時起床で朝食を摂り意気揚々と出発。と行きたいところですが、路面のほうには、昨日のホテル到着直後から降りだした雨の名残。空のほうは今にも雨が降り出しそうな気配です。久大本線沿いを進むうちは輪行でエスケープ出来るから、暫く予定ルートを進んでみることにして、国道210号を豊後森駅方面へ向かいます。写真は小ヶ瀬町の旧道。
少し進んで多々良木の旧道。大きな橋とトンネルを避けるために旧道を進みたいところですが、おや?行き止まり? 地理院地図では、この先の旧道も車道として書かれていますが、現地はご覧の通り。
直前まではこんなに広い旧道なのです。その向こうに見えているのが現国道210号、筑後街道。仕方がないので現国道へ同流して、橋とトンネルを駆け抜けます。ポツポツと雨を感じるようになって来て、路面が濡れてきました。まだ、タイヤで水を巻き上げるほどではないけども。うーむ。
天ヶ瀬温泉まで来て再び旧道へ。この辺りまで来ると、路面はすっかり濡れてきました。と言って走るのが難しいという程の雨でもなく・・・。
なんとなく、引き返すでもなく駅に退避するでもなく進んで落石避けの中。ここは割と新しいのか、歩道が有って助かった。歩道がなかったら景色を見る暇もなく一目散に駆け抜けないとなりません。
慈恩ノ滝まで来た所で、雨はいよいよ本降りになり、路面の水たまりも増えてきました。雨雲が過ぎるのを待っていては、貧脚の私では、この先の予定ルートを走り切る時間は残らないでしょう。うーん、残念だけど今回はここで久大本線に退避してルート変更。久留米市方面に出てから大津町へ向かうことにします。
慈恩ノ滝から少しだけ戻ったところにある久大本線の杉河内駅に退避。すっかり雨の風景ですが、これはこれで綺麗ですねぇ。
本線と言っても実情はローカル線。暫く待つことになるだろうなぁ〜と、こじんまりとした駅待合室の中の時刻表に目をやると、おや!?10分ちょっとで久留米方面の列車が有ります。それを逃すと1時間待つことになるので、2代目5号車をドタバタと輪行バッグに仕舞い込みます。ああ間に合った、と一息ついた所に赤い気動車がやって来ました。
整理券を取って車内へ。意図せずに始まったローカル線の旅ですが、これも好きなので苦になりません。車内から流れる景色をキョロキョロしているうちに、今朝出発した日田駅に戻って来ました。[左]
日田駅で暫く停車した後、再び久留米に向かって走る列車。さて、何処まで移動しような? 有人駅のほうが料金払いやすいなぁ〜と考えて、車内アナウンスに気を付けながら車窓の風景を楽しみます。[下]
ちょっとしたローカル線の旅を楽しんで、うきは駅で再び2代目5号車を展開して路上へ。後になって思えば、もうちょっと乗ってても良かったのです。なぜなら、この後雨雲に追いつかれてしまったのでした。
地理院地図によるルート表示はこちら(別Windowで表示します)。[上]
うきは駅から、直ぐ南側を通っている国道210号に西へ向かいます。ええと、一旦久留米市街まで出て、そこから南下のルートだな。[左]
国道210号を西へ向かうと、直ぐに久大本線を越えます。ん?なんだか趣のある街並みになってきました。
知らぬうちに「吉井町筑後吉井伝統的建造物群保存地区」に来たようです。こういった街並みが形成されたのは、明治初期の火事が契機と、それほど古い時代ではないんですね。それもあってか、2階の高さも今と同じくらいですね。
雨で余儀なくルート変更となったけど、こういった、全く予期せずに出会う風景も楽しいのです。ただ、全く予備知識が無いと見逃す事も多いのですが。
さて、吉井町をキョロキョロしていた所、ポツポツと雨が。あぁ雨雲に追いつかれてしまった。これは先を急がねば、ということで筑後吉井駅の前を通り、県道718号線で久大本線の南側へ移動。続いて県道151号線に入り、東西に長く伸びた鷹取山の裾を辿って一目散に西へ向かいます。
久大本線御井(みい)駅の少し先で県道86号線に入り、進路を南へ。陸自久留米駐屯地の真ん中を抜けて、クネクネと進む県道752号線に入りました。空が明るく路面も濡れていない、そんな状態になったのは、九州自動車道の下をくぐり抜けた頃でした。濡鼠になるのは避けられたようで、通り掛かったセブンイレブンで補給し、ほっと一息。[左]
補給後、再び走り出します。右から県道82号線が合流してきて、そのまま道なりに県道82号線になります。辺りには茶畑が広がるようになって来ました。八女市の特産ですね。[下]
矢部川の上に掛かる大きな南筑橋を渡ってみやま市に入ります。ここは未だ福岡県。熊本県は遠いなぁ。橋を渡った先で県道713号線から、九州自動車道沿いに南下する744号線へ入ります。通り掛かる車も少なくて快適な道です。[左]
県道744号線を暫く南下し、九州自動車道とクロスした先で国道443号へ合流。同じように九州自動車道と一緒に南下します。[下]
みやま市から南関町へ入りました。やっと熊本県に辿り着きました。が、今日はまだまだ先が有ります。
山鹿まで7kmの表示が出て来ました。今日はその先の大津町まで行かねば成りませんが、山鹿〜大津間は20kmくらいだったはず。日没には間に合いそうで一安心。[左]
アップダウンを幾つも越えて、菊池川の支流、岩野川まで来ました。山鹿の市街は直ぐ近くです。今になってGPSのログを見返すと、国道沿いのあちこちに豊前街道の跡が有るのですが、全てスルー。当初の予定ルートでは無かったので、全く頭に入っていなかったのです。[下]
あっ!熊本山鹿サイクリングリードの入り口発見。この先で廃線跡(山鹿温泉鉄道)に合流するのでしたっけ? と思いつつ、心の中では何処か焦っていたらしく、駅跡に立ち寄るのを忘れたのです。今は「ゆうかファミリーロード」と呼ぶらしい。
ゆうかファミリーロード
山鹿温泉鉄道廃線跡を訪ねて・・・減速進行
山の方は、うーん、今にも雨になりそうな雲です。小国町から大観望を通るルートは、残念ながら回避して正解だったか?
そのまま国道443号を進んで、国道3号との十字路に差し掛かると、斜向かいに豊前街道の文字が。早速寄り道です。
菊池川と吉田川に挟まれた台地の上を進む豊前街道。[左]
おお! 雨で急遽のルート変更で、ただただ走るだけに成り掛かったけど、これで救われました。ただ豊前街道のハイライトは、この先、国道352号を越えて菊池川の間にあるらしい。そして、そこは見事にスルーしてしまいました。また宿題が出来たなぁ。[下]
旧・安田銀行山鹿支店の建物を利用した山鹿灯籠民芸館。1925年に建てられたRC造2階建ての建物で、2002年に国指定の登録有形文化財に指定されています。
国道352号との交差点に来ました。向こう側に見えるのは山鹿商工会議所の入っている山鹿ビル。元は百貨店か何かでしょうか?
その反対側は山鹿温泉さくら湯。古い感じですが、隣の山鹿ビルより新しい建物なんだそうで。昭和48年までは古い建物で、その後に再開発ビル化。そしてそのビルも解体され再びこの形にしたんだそうです。
さて、山鹿から菊池へ向かいます。今考えると温泉地巡りをしているような感じですね。eTREXの画面と睨めっこして、菊池の方向へ延びる道へ入ります。今の国道325、443号の旧道に当たる道筋のようですね。[左]
暫くは国道325、443号を走り、途中から旧道らしき道筋へ。[下]
田圃風景の中を進みます。上内田川の手前で国道325、443号に再合流し、上内田川を越えて、また国道の北側の細道を辿ります。[左]
ウロウロするうちに菊池の市街に入りました。バスターミナルになっている熊本電鉄プラザで水分補給の小休止。観光案内の地図を見ると「駅通り」の字が。昔はここまで鉄道が来ていた名残ですね。[下]
熊本電気鉄道株式会社
熊本電気鉄道廃止区間を訪ねて・・・減速進行
熊本電鉄プラザを離れて菊池の市街地の中を南へ向かいます。eTrexの画面と睨めっこして、この路地なら真っ直ぐ南下出来そう。帰宅後、GPSログを見てみたら古い道筋のようですね。
国道325、443号に入って菊池川を渡り、道なりに大津を目指します。だんだんと夕景になって来て、気は焦ってしまうのですが、距離的にはそれ程有りません。
少しだけ峠川沿いの旧道を走ったり、思わぬアップダウンに苦労しつつ、国道57号の旧道、現県道30号線の豊後街道に辿り着きました。
今日のゴールが近付く程に、曇天から雨に降られたのが同じ日とは思えない青空に。
午後6時、うきは駅からは108km、雨天撤退前を含めて合計129kmを走って、豊肥線の肥後大津駅に到着です。予約してあった、ルートイン熊本大津駅前にチェックインすると同時に俄雨が降り出しました。今日は最初から最後まで雨に振り回された一日でした。
All Photographs by Ryo Masuda 2015.
Took a photograph with FINEPIX F1000EXR by FUJIFILM.
Special Thanks 'ViX Ver.2.11.148.0'.1998-2002 K_OKADA
この記事は[2023.10.28]に加筆修正しました。
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Ryo Masuda / myDNS.jp / ryo-kun@fc4.so-net.ne.jp