TOP MENU旅紀行>伊那街道 伊那市-飯田市 Vol.1

風まかせ旅紀行

伊那街道 伊那市-飯田市 Vol.1



photo-20190512-0

2019年5月12日(日)

2018年4月末以来、約1年ぶりとなる南信に出没。前回は諏訪湖畔の岡谷市をスタートし、杖突峠を越えここ伊那市を掠めて諏訪に戻るルートでしたが、今回は伊那市をベースにさらに南の飯田市へ向かいます。もちろん伊那市以南を走るのは今回が初めて。見る景色全てが初めてなのでとても楽しみ。

地理院地図によるルート表示はこちら(別Windowで表示します)


photo-20190512-1 photo-20190512-100
伊那公園から眺める木曽山脈

photo-20190512-101
期待通りの残雪と青空、そして新緑の風景

朝、薄暗いうちに自宅を出発し上信越道、中部横断道・佐久南IC、国道142号、152号新和田トンネルを経由して、岡谷ICから中央道に入って伊那ICまでノンストップで移動。7時半に伊那公園に到着。[上]

期待通りの残雪と青空。やったー。ですが、午後から雲が多くなって夕方には局所的に雨がポツポツ降るかも?という天気予報なので、遅くとも昼には折り返したいところです。[左]


photo-20190512-2
まずは飯田線・伊那市駅方向へ

飯田市までの往路は伊那街道を辿り、復路は天竜川に近い細道を辿るつもり。8時に伊那公園を出発し、まずは天竜川を渡ります。


photo-20190512-3
伊那部宿跡へ向かう

飯田線を横断し、伊那市駅の東側にある伊那部宿跡へ向かいます。


photo-20190512-4
古そうな長屋前を通過

古そうな長屋の先のカーブを進むと、税務署と地裁が在ります。行政の中心部が街道沿いにあるんだな。


photo-20190512-5
伊那街道・伊那部宿

伊那街道・伊那部宿に来ました。ちょうど1年前にここに来て、この先の伊那街道を辿ってみたいと思ったのです。


photo-20190512-6
伊那部宿を南へ進む

伊那部宿を進みます。南端にある井澤家住宅を除いては古い建物が残っていないようなのですが、地割りに何となくそれらしさを感じます。

伊那部宿旧井澤家住宅のご案内
photo-20190512-7
河岸段丘の下をトレース

伊那部宿を出ると河岸段丘を降りて、その直ぐ下に沿って路が延びています。


photo-20190512-8
有り難い道案内

本当にここが伊那街道の続きかな? 間違っていても、それらしい道筋を辿りつつ風景を眺められれば良いじゃないか、と思っていた所に伊那街道を示す案内板に行き当たりました。ありがたい。


photo-20190512-9
小黒川を越える

県道146号に合流して、そのまま道なりに南下し小黒川を渡ります。[左]

小黒川を渡った少し先から、再び河岸段丘に沿って延びる県道146号。[下]


photo-20190512-10 photo-20190512-11
河岸段丘下の県道146号

photo-20190512-12
飯田線と併走

下島駅の直ぐ傍にある下島踏切で飯田線を横断。その先、500mほど飯田線と併走します。ここは向かって左側に拡張の余地が有った為か道幅が広くなっています。[左]

沢渡交差点で国道153号に合流。ふと天竜川のほうを見ると歩行者専用の橋が掛かっています。折角なので天竜川を見てきましょう。[下]


photo-20190512-13 photo-20190512-102
殿島橋から見る天竜川 このまま下れば浜松

photo-20190512-14
元の殿島橋の橋台が見える

現在は歩行者専用の「殿島橋」、車道の橋としては昭和11年に架橋、その後上流に新しい橋が架かってから歩行者専用に。が、それも2006年の豪雨で落橋。2009年に掛け替えが完了したそうで。元の殿島橋は、少し下流に掛かっていて、その痕跡の橋台が見えています。


photo-20190512-15
沢渡南交差点

国道153号を少しだけ進んで、沢渡南交差点でY字状に分かれていく旧道を追いかけます。


photo-20190512-16
沢渡駅近くの県道221号

沢渡南交差点で国道153号と一旦お別れ。県道221号、宮田沢渡線を進みます。[左]

藤沢川を渡ると河岸段丘の上へと登り始める県道221号。[下]


photo-20190512-17 photo-20190512-18
河岸段丘を登る

photo-20190512-19
河岸段丘を登る

エッチラオッチラと登って、もうすぐ段丘の上。この道は旧旧道に対するバイパスのようですが。旧旧道がもの凄い勾配のようだったので、有り難く迂回路を使わせて貰いました。[左][下]


photo-20190512-20 photo-20190512-21
登り切ったかな?

photo-20190512-22 photo-20190512-103
木曽山脈が姿を現す

photo-20190512-23 photo-20190512-104
田植えの終わった水面に白峰が映る

photo-20190512-24
宮田宿

段丘の下を進んでいる時には見えなかった木曽山脈が姿を現します。俄然、南信に居る実感が湧いてきました。[上]

宮田宿、今の宮田村の中心部に来ました。ここは大火に遭う事が無かったのか、古い建物が点在しています。[左]


photo-20190512-25
土蔵造りが点在する

土蔵造りの元店舗らしき建物。[左]

仲町辺りの酒屋さん、正木屋酒店。隣にはやはり土蔵。この少し先にある津島神社辺りは近代的、といっても少し懐かしい感じの商店が建ち並ぶエリアが有りました。[下]


photo-20190512-26 photo-20190512-27
正木屋酒店の周辺

photo-20190512-28
廃車バスの後ろを通る

セブンイレブン宮田駒ヶ原店で小休止した後、国道153号を斜めに横切り、太田切川に向かって降りて行く旧道を辿ります。


photo-20190512-29
「従是北高遠領」の石碑

大田切橋に掛かる手前、大田切橋北交差点の片隅に建つ「従是北高遠領」の石碑。これが作られた文政10年当時は訳有って建てる事が出来ず、その後になってこの地に建てられたという逸話があるそうで。地理院地図を見ると、水準点もこの石碑の位置にありますね。全国規模で近代的な測量が始まった明治時代、水準点はこういった古くからある石碑を流用した事が多いらしいですから、旧街道を辿る上で水準点の有無は結構ヒントになります。

有形文化財石碑「従是北高遠領」・・・宮田村


photo-20190512-31 photo-20190512-30
大田切橋

photo-20190512-32
北の原公園の北側を登る

国道153号の大田切橋を渡ります。右には飯田線の大田切鉄橋と残雪の木曽山脈。[上]

大田切駅の直ぐ南側にある大田切踏切で飯田線を横断し、北の原公園(共楽園)の北側を回り込む細道へ。これが旧道なのかどうか分かりませんが・・・。[左]


photo-20190512-33
駒ヶ根市の中心街

再び国道153号に合流し駒ヶ根市の中心部を進みます。駒ヶ根駅前で小休止して再び走り出すと、広小路仲町の交差点越しに木曽山脈。ああ、山が近い。


photo-20190512-34
アーケードが続く国道

アーケードが続く国道153号。閉まっている商店跡も有りますが、Google Mapsを見ると路地を少し入ると飲食店が多くて、まだまだ活気はありそうな町です。ここの近所に住めるなら休日にブラブラ歩いてみたい・・・。


photo-20190512-35
今度は中田切川に向かってアプローチ

そのまま国道153号を南へ進んで、小町屋駅、伊那福岡駅を過ぎて飯田線をオーバークロスして、その東側を併走する格好で大きく右にカーブしながら中田切川に降りて行きます。[左]

川面に近い高さまで下ってきて中田切橋を渡ります。右手に飯田線の鉄橋と残雪の中央アルプス。ここも撮影ポイントかな?[下]


photo-20190512-36 photo-20190512-105
中田切橋から見える飯田線の鉄橋

photo-20190512-37
田切駅前の真新しい石碑

対岸の河岸段丘を少し登って田切駅。駅前に何か真新しい石碑が建っていました。なになに、「アニメ聖地巡礼発祥の地」・だ・と? あ、この学生服と自転車はあの作品かな? 作者の他の作品は見た事有るのですが、この作品はコミックも映像も見た事が無かったのですが、後日両方入手しました。なるほど、この駅だね。

「アニメ聖地巡礼 発祥の地」 飯島で石碑除幕
【牧田豊さんインタビュー記事1】「轟天号を追いかけて」と牧田さん


photo-20190512-38 photo-20190512-39
田切駅近くの旧道(?)

photo-20190512-40
浅い切り通しの国道153号

田切駅前を通る旧道らしき道筋を進みます。この辺り、幾つも旧道のような道筋が有って、どれが伊那街道の名残なのか・・・。[上]

浅い切り通し状になった国道153号。以前の職場でよくお世話になった抵抗器メーカーの工場が、この直ぐ右側でした。良い所にあるなー。[左]

タクマン電子株式会社


photo-20190512-41
つづら折れ登坂中

ここ数年で拡幅されたであろう、綺麗で走り易い飯島宿を抜けると、また右に大きくカーブして与田切川に降りていきます。与田切橋を渡った先で国道を離れて県道15号線、飯島飯田線のつづら折れを登ります。[左]

つづら折れの3段目から見返すと、今日一番の木曽山脈の眺め。[下]


photo-20190512-42 photo-20190512-106
今日一番の眺望

photo-20190512-43
県道15号線と併走する旧道

河岸段丘を登って県道15号線の西側を併走する旧道へ入ります。

続く・・・



All Photographs by Ryo Masuda 2019.
Special Thanks 'ViX Ver.2.11.148.0'.1998-2002 K_OKADA


この記事は[2023.10.28]に加筆修正しました。

この記事のURLをQRコードで表示



Ryo Masuda / myDNS.jp / ryo-kun@fc4.so-net.ne.jp