風まかせ旅紀行
富山県 入善・黒部ポタリング Vol.1
2009年12月13日(土)
日本海側は、12月15日(火)辺りから雪マークが並ぶ天気予報。ポタリング取材に出掛けるなら、この日曜日が最後のチャンスか・・・。折角、北陸の方へ脚を延ばしやすい新潟県に居るんだし、ということでお隣の富山県を取材してみることに。
当日朝6時に起きて、車に3号車をゴソゴソと積み込んで出発。最寄りの関越道のICではなく、少し離れたICから直接北陸道に乗って一路上越・富山方面へ。途中、糸魚川市の蓮台寺PAで朝食を摂った後、親不知ICで高速道路を降りて国道8号へ。国道8号をさらに富山方面に進んで、新潟県・富山県の県境に近い道の駅「越後市振の関」で車を停めたのが午前9時前。ここまでは予定通り!天気を除けば・・・。
地理院地図によるルート表示はこちら(別Windowで表示します)
サクサクっと展開、と行きたいところですが、シートポストが固ぇ〜。何でこんなに固いかな? ワンフィクションシートポストに交換してやろうかしらん??? シートポストに手こずったものの午前9時前に出発準備完了。しかし、今にも降り出しそうな空模様です。
道の駅「越後市振の関」を出発して国道8号線を富山方面へ。1kmも進まないうちに、新潟県と富山県の県境に差し掛かります。県境に架かる橋は境橋、そしてその橋の架かる川は境川。富山県入りするのは2006年5月の越中八尾散歩以来です。そう言えば、その時も3号車でした。
富山県朝日町境の旧道を通ります。この辺りでポツポツと雨が・・・。引き返すか、それとも進むか。行く先の空はそれほど暗くないし、まぁ降られたら降られたで構わないしということで先へ進む事に。
一旦、現国道8号に合流します。右に見えているのは北陸本線越中宮崎駅の陸橋。左に「ヒスイ海岸」の案内板発見(ちょっと切れてますが)。これは立ち寄っていかねば。
やって来ました、ヒスイ海岸。もちろん来たのは初めて。運が良ければヒスイが見つけられるのか。
日本海の波が打ち寄せるヒスイ海岸。どちらかというと悪天候ですが(この時点で雨がポツポツ降っていた)、散歩している人がチラホラ居ました。
旧国道8号を進むと道の左側、一段高くなったところに不思議な平場が続いているのが見えます。おや、もしかしてと振り返ると、そこに北陸本線の旧トンネルが有りました。へぇ、こんな所にも複線&電化による付け替え跡が残って居るんですね。気になるのは旧トンネルの脇に延びる道跡のようなもの。旧旧線跡では無さそうですが、なんでしょうね?
北陸本線に沿った旧道を走り、元屋敷の先で笹川を渡ります。ちょうど登りの貨物列車が来ました。やって来たのはEF81-502号機、調べてみたら、1989年に追加新造された3両のうちの1両のようです。500番台はその3両しかないから、意外に珍しい物を見ることが出来た!?
松の防風林が続く海岸線。海岸線に沿って続く道を面白そうですが、今日はここから内陸へ向かいます。
旧国道を外れて旧街道と思しき道へ入ります。大きな木が見えてきました。旁らには「親鸞聖人の御腰掛石」と「大ケヤキ」の案内板。
-----
親鸞聖人の御腰掛石
承元元年(1207年)3月親鸞聖人が越後へ行かれる途中、この石に腰をかけられた。
大ケヤキ
大ケヤキの樹皮をはぐと内側に親鸞聖人のわらじ履き説法の御姿を拝することが出来、信仰の木と呼ばれている。
平成5年3月
泊一区公民館
ふるさとの歩み編集委員会
-----
北陸本線(現・あいの風とやま鉄道)の泊駅近くまで来ると、ポツポツと降っていた雨も収まり虹が見えて来ました。
泊駅近く、商店の並ぶ路地を抜けます。路面が雨の影響が残っていますが、空は明るくなってきた。
泊駅の東側を走る県道104号線(泊停車場線)で北陸本線を越えて、扇状地の内陸部へ向かって少し登ります。古くからの道筋らしく、両側には趣のある建物が並び、傍らには水路が流れています。
県道13号線に合流して小川を小川橋で渡り、県道111号線へ。路面は雨の影響が残り、未だ濡れています。ま、今日は輪行じゃないし、お尻が濡れても良いや。
山のほうは雲が掛かっていて望むことが出来ません。雪を被った立山連峰って綺麗なんだろうなぁ。冬に見に来ようかなぁ。
県道111号線を辿って走るうちに、入善町に入りました。
北陸道の入善PA近く。路肩のポールには雪用の赤白ポールが追加され冬支度も万全の様子。ああ、もう自転車に乗れない季節なんだなぁ。
北陸新幹線の高架下まで来ました。これが開通すると、埼玉県から北陸方面ポタリングへのアプローチが簡単になりますね。開業が待ち遠しい。
県道45号線に入り、権蔵橋で黒部川を渡ります。上流に見えるのは新川黒部橋。
黒部川は頻繁に河道が変わる暴れ川だったようで、今でも黒部川の両岸に、その名残が地名として残っています(若栗、新若栗、裏山、裏山新などなど)。権現橋の両岸もそんな地域の1つだそうで、この橋の架橋にも色々歴史があるんだそうです。保存されている旧橋は昭和29年から昭和42年まで共用されていたもの。
権蔵橋からそのまま直進すると、富山地方鉄道本線にぶつかります。さて、この先どうしようかなぁ。折角だから道の駅「うなづき」まで行ってみますか。
富山地方鉄道本線に沿って登っていきます。
道の駅「うなづき」に到着〜。そう言えば、ここの名物はビールだったなぁ。飲んでいくわけにはいかないのが残念。ちょっと休憩して、電鉄黒部駅へ行ってみることにします。
来た道を戻って電鉄黒部駅方面へ。途中で踏切の警報機を音が聞こえてきたので、カメラを取り出して待っていると、そこへ来たのは懐かしい元西武鉄道のレッドアロー号。まだ現役で走っていたんですね。これが西武鉄道で現役だった頃、西武池袋線沿線に住んでいたので、なじみ深い車両です。
レッドアローを撮った踏切から、少し電鉄黒部方面へ進んだところにある舌山駅。もしかすると駅舎は開業当時のままなのかな。大正11年に開業した駅だそうで、近くは北陸新幹線の新駅が建設される予定だとか。北陸新幹線開業で富山地方鉄道も少しは活気付くと良いですね。
ホームへ出てみました。向こうが電鉄黒部駅方向。ワンマン運転用に備え付けてあるミラー、短足な怪しい人影が写ってしまった(笑
国道8号を横断し、電鉄黒部駅へと向かいます。商店街が見えてたら電鉄黒部駅は直ぐ近く。
とある商店の、お洒落なシャッタの絵。
電鉄黒部駅。瓦葺きでなかなか堂々とした造りです。さすが本線上のターミナル駅といったところでしょうか。JRの黒部駅とは1km弱離れています。
電鉄黒部駅から、旧街道沿いに魚津を目指すことにします。さ〜て、どの道を行けば?とウロウロしていたら景勝桜の行き当たりました。
------
〜前略〜
景勝は春日山から魚津城へ向かう途中、黒部川を渡り桜井の荘、三日市の麻地屋新左衛門の家に宿陣しました。おりしも廷内では見上げるような大樹いっぱいに爛漫と咲き誇る桜に出会い、その雄姿を褒めたたえ、以後この桜を「景勝桜」と呼ぶようになりました。
〜後略〜
-----
残念なことに枯れたため昭和50年に伐採。街の名物にしようと2代目を植樹したんだそうです。
現国道8号の西側をヒョロヒョロと伸びる道が旧街道では?と思い、進んでいくと、明治天皇の北陸行幸に纏わる石碑が有りました。ということは、旧街道で間違い無い?
「御小休所址」は比較的よく見かけるのですが、ここはちょっと変わっていて「田家天覧所址」と刻まれています。この文面のは初めて見ました。
「田家天覧所址」で街道であると確信を得て、道なりに進みます。
レポートはVol.2へ続きます。
All Photographs by Ryo Masuda 2009.
Took a photograph with IXY DIGITAL 810IS by Canon.
Special Thanks 'ViX Ver.2.11.148.0'.1998-2002 K_OKADA
この記事は[2023.12.20]に加筆修正しました。
この記事のURLをQRコードで表示
Ryo Masuda / myDNS.jp / ryo-kun@fc4.so-net.ne.jp